甘いキスをわたしに堕として。

あの後どうやって帰ったかは分からない。



気づいたら自分の家に着いていて。




誰もいない
どんよりとした雰囲気。



一層虚しさが増し、そばにあったソファに身を投げた。



ポフっと優しく受け止めてくれた。



なんだかありのままを包みこんでくれたみたいで、自然と涙が零れた。



「うぅ…っ」



初めて知った真実。



お兄ちゃんは私の祖父が殺したんだ…っ



知ったとき、どれほど辛かっただろう。
どれほど悲しかっただろう。
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