甘いキスをわたしに堕として。
降ってきたのは雨のキス。


どこまでも甘くて、じれったい。


初めは重なるだけの口づけだったけど、しだいに深くなる。



何度も角度を変えて交わる。


「んっ…ふぅ」


なかなかうまく息ができない私に呼吸のタイミングを与えてくれる。


だけど、またすぐに重なる唇。



熱いほどの体温が唇越しに伝わってくる。



「俺もう限界なんだけど、いい?」



いいって_そういうこと、なんだよね?



ついにその時がきた。


コクっと首を縦に振ると、間もなく私をお姫様抱っこして寝室まで運んでいく。
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