再会した幼馴染に溺愛されています。
「冬馬……ありがと。」
そう言うと私は背伸びをして冬馬にそっとキスをした。
私からするのは初めての事で、冬馬も予想外だったみたいでポカンとしてる。
「アキ……愛してるぞ。」
私のキスで冬馬もスイッチが入ったのか激しく抱きしめる。
私だけの冬馬の胸はやっぱり居心地がいい。
「冬馬……ここじゃ誰が見てるか分からないからさ。」
「ああ、分かってるさ。ありがとなアキ。嬉しかった。」
改めて言われるとやっぱり恥ずかしい。
少しは自分が成長した気でいたけど、そんな事はなかったみたい。
「続きはまた今度ね……?その時までお互い我慢しようね。」
「もちろんだ。しっかりチャージしておくから、その時はよろしくな。」
……チャージの意味が分からないけど、私は頷く。
冬馬の姿が見えなくなると私は家に向かう。
一人きりの道は切ないけど、きっとそれは冬馬も同じ。
夏の最後に何を感じたかな……それは夢のようなひとときだった。
もう今となればみんな過ぎたけど、いつまでも私の中には残っている。
君と過ごした夏は、私の宝物だ。