同居人は無口でクールな彼



あっさり答える翔哉くんに、あっけに取られてしまった。


「逆に野々村さんはどうして友達がほしいの?」


翔哉くんの問いに、すぐには答えられなかった。


どうして友達がほしいかなんて……

そんなこと一度も考えたことがなかった。


友達がいることが当たり前だと思ってたし、いないことが恥ずかしいことだとも思っていたから。



「それは……だって、人は一人じゃ生きていけないから」


まるで何かとテンプレのような答えしか出てこない。


「ふーん。俺は一人でも生きていけるけどね」


それはまるで、見下すような言い方だった。


わたしと翔哉くんは、似てると思ったこともあった。

でも、やっぱりわたしたちは全然違うかもしれない。



どうして、翔哉くんは一人でも大丈夫だなんて言うの?

わたしは、その理由が知りたかった。

全くわたしとは違う考え方をしていたから。




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