同居人は無口でクールな彼
「大丈夫だよ。希美ちゃん、わたしと帰り道逆じゃない」
それに、襲われる心配があるのは、わたしよりも希美ちゃんの方。
逆にわたしが送っていかなくてもいいのか考えてしまうほどだ。
「ねえ、鈴香ちゃん、聞いてもいい?」
「なあに、希美ちゃん」
「この関係、ずっと続ける?」
「え?」
下駄箱に向かっている廊下で、ふいに希美ちゃんからの質問があった。
その問いは予想外のもので、思わず聞き返してしまう。
「どういうこと?」
「あのね、この前、篠原に言われてずっと考えてたんだ」
一つ翔哉くんに……?
もしかして、文化祭のクラス委員を決めた後のことを言ってるのかな。