雪のように真っ白な心を情熱の赤に染めて~強引なイケメン過ぎる御曹司は甘くて熱い愛を注ぐ~
ズルいよ、その笑顔。


恋愛するつもりの無い私にそんな顔見せないでよ。


私達は店を出て、バス停まで歩いた。


『ありがとう。ご馳走してもらってごめん』


『今日は俺が誘ったから気にするな。俺、ちょっと散歩してから帰る。また明日な、気をつけて』


そう言って、バスが出発するまで見送ってくれた。


散歩して帰るって、律君は普段から体を鍛えてるみたいだけど…


仕事で腕まくりした時、適度に筋肉がついてる感じでちょっとドキッとしたこともあったな。


パスタを食べたから気にしてるんだよね。


今から散歩とか、ストイックで感心する。


揺れるバスの座席に座り、今日のことを振り返ろうとしたけど、記憶がフワフワしててあんまりちゃんと思い出せない。


ついさっきまで話してたことも…


なんか変な感じだ。


本当に…


今日は何だったんだろ。
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