雪のように真っ白な心を情熱の赤に染めて~強引なイケメン過ぎる御曹司は甘くて熱い愛を注ぐ~
とにかく…


クリスマスには律君と友達としてただ仲良くする。


うん、それだけ。


それ以上は何も無いんだから。


きっとこの感情はすぐにどこかに消えてなくなるはず。


それから数日が経って、クリスマス・イブの夜が訪れた。


律君は本当に私達の部屋に来てくれた。


「本当に来たんだ」って、まだ半信半疑な自分もいたけど、みんなは大歓迎で。


頑張った部屋のクリスマスの飾り付けもバッチリだし、小さなツリーもキラキラ光って心が踊った。


最高の雰囲気の中、友達と過ごすクリスマス・イブ。


特に今日は律君もいて、ちょっと…いや、ずいぶん華やかになった。


テーブルに並べられた料理を見て、


『うわ…これ、幸斗君が?』


って、驚いてる。


『う、うん。律君にもみんなにも喜んでもらいたくて、腕によりをかけて頑張りました』


そう言ってはにかむ幸斗の顔は、もう女の私達よりもずっと可愛かった。
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