【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。
凌玖先輩は会いたいって言ってくれてて、わたしも凌玖先輩が少しでも元気になってくれるなら会って看病したい。
「歌桜は、俺がなにを言っても行く気なんだろ」
「うん。凌玖先輩とも約束しちゃったから」
行くって決めたんだ。
「……はぁ。わかったよ。じゃあ、歌桜が心配だから、先輩の家まで送ってやるよ」
どこまでも心配性な朔夜くんは、そんなことを言い出した。
「え! 悪いよ!」
「なんかあったら俺が嫌だし」
朔夜くんの優しさに甘えたいけど、それを聞いた凌玖先輩はあんまりいい気持ちにならないよね……。
「ありがとう。でも、いつまでも朔夜くんに頼ってたら行動できなくなっちゃうから、自分の力で行くね」