【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。


わたしのペースに合わせてくれて、凌玖先輩は優しいな……。



「そうだ、歌桜、眠いよね? 夜遅いのに引き止めてごめん。熱もなくなったから、朝は登校できるよ」

「本当ですか……!」



具合良くなってて安心した。

明日は凌玖先輩と登校できるんだ。



「一緒に行こう。だから今日はもう寝ないとね」



優しい声とともに、ちゅっと甘い音が鳴った。

それがおでこからしたと気づいたのは、柔らかな感触があったから。


ゆっくり離れた凌玖先輩は嬉しそうに微笑む。



「おやすみ、歌桜」

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