【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。
つまり、1年2組の教室ではないのがわかった。
誰かといる?
……まさか。
「どこ? すぐそっちに行く」
とりあえず場所だけ確認。
ひとりじゃないなら、会いに行けばわかるはずだから。
『ここは……』
答えに迷う歌桜が少し黙ったかと思いきや、男の静かな声がボソッと聞こえた。
……やっぱり。
歌桜が慌てつつも、俺に助けを求めないでいられるヤツはひとり。
『C棟の3階です。西側のほうの』
C棟か……。
わざわざそこまで連れて行くなんて。
「……わかった。そのまま電話繋げてて」