【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。
おかげで勇気をもらえた。
「ふふっ。いっぱいお話聞かせてね!」
バイバイと手を振る華恋ちゃんに振り返す。
藍澤先輩のところに行くと、ニコッと笑ってくれた。
それは、冗談かもと思ってしまったことに罪悪感を覚えるほどのもので。
ちょっとでも期待した気持ちがあったから、素直に伝えなきゃって思わせられる。
「本当に来てくれたんですね」
恥ずかしながらも聞いてみたら、当然のように答えてくれた。
「もちろん。俺が歌桜といたいから」
「っ……」
まっすぐな言葉には何度も胸がキュンとして。
出会ったばかりだと思えないくらいの直球なセリフに頬が熱くなった。
「そういうのは気軽に言っちゃだめです……」