【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。
急いで準備をして、玄関のドアを開けた。
「お待たせしました……」
そっと見ると、藍澤先輩と……朔夜くんが睨み合ってた。
……あれっ!?
「朔夜くん! 風邪は大丈夫なの?」
その声でわたしに気づいた朔夜くんと目があった。
怖い表情からいつもわたしに向けてくれる緩やかな顔になった。
「歌桜が変な男に捕まらないように、気合いで治した」
気合い……。すごい。
ちょっとよくわからないけど、治ったならよかった……。
「変な男って自分じゃん」
「あ? 先輩のことですけど」
「ちょっ! 朔夜くん、口悪いのだめだよ! 先輩だよ!?」