いつまでも、君が大好きです。
「そうだな。そろそろ行くか。」
「うん。そうだね。」
私たちは階段を登り始める。

「、、、わ!、、美奈!?」
「え、美奈、どうした?」
「、、、ごめ、ちょっとつまずいた」
えへへと笑っておどける。
「もー、びっくりしたー」
「階段でつまずいたとか、、やっぱアホ」
「あははは、、、」
、、、気のせいかな?
一瞬、私の足の力が抜けて、菜都の方に傾きそうになった。
、、、、なんでもないか。
「ごめーん。行こっか!」
たぶんつまずいたんだろう。
私はそう言い聞かせ、2人の後を追いかけた。

その日は始業式が終わってから各自の教室で担任発表や自己紹介などした後、下校となった。
菜都は家の用事で先に帰り、私は一人で湊都が来るのを待った。
「美奈」
私の名前を呼ばれて、一瞬ドキッとする。
振り向くと、湊都が私の方に歩いてきていた。
少し癖のある茶髪の髪に、長い足。
「ごめん。待った?」
大きくてくっきりした目に綺麗な鼻、薄い唇、誰がどう見ても格好いいと思ってしまうような顔立ち。
「ううん。全然!じゃ、行こ?」
そんな彼に、私は毎日ドキドキしっぱなし。
なのに、湊都は全然そんな感じじゃなくて。
いつも私をリードしてくれて、余裕そうで。
なんか、悔しい。
最近、こんなに好きなのは私だけなのかなーなんて思うようになってきた。
もちろん湊都が私の事好きなのは知ってるけど!
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