夕立のあとには……
そして、そのまま自分のバッグと一緒に私が手にしていた濡れた制服の入ったビニール袋をスッと持つ。
「えっ、それは持てるよ。大丈夫」
私はそう言うけれど、飛鳥は反対の手に持ち、返してくれない。
「これ重いじゃん! 何、入ってんの? 濡れた制服?」
飛鳥は遠慮なく袋を開いて中を覗く。
私は慌てて袋を取り返そうと手を伸ばす。
「ちょっと、女の子の荷物を勝手に見るなんて最低! もし中身が下着だったらどうするの!?」
私は必死に抗議しながら、取り返そうとするけど、届かない。
「女の子の荷物なら見ないよ。でも、日和の荷物はいいだろ?」
悪びれもせず、そのまま2人分の荷物を持って歩き始める。
「は? どういうことよ?」
私は追いかけながら尋ねる。
「一緒に風呂にも入ったのに、何、恥ずかしがってんの?」
飛鳥に言われて、一瞬固まった。
「はぁ!? そんなの小学校に上がる前じゃない! 人が聞いたら誤解するようなこと言わないでよ!」
信じらんない、もう!
私はプイッと顔を背けて先に歩き始める。
けれど、足の長い飛鳥は一瞬で追いついて横に並ぶ。
「明日から、帰りも一緒に帰るから」
飛鳥が言う。
「は? 飛鳥は部活あるじゃない。私、帰宅部なんだけど」
今日はたまたま日直とバケツの水を掃除してて遅くなっただけ。
「そんなの、知ってるよ。だから、俺が終わるまで、図書室で勉強してろよ」
当然のように言う。
「なんでよ? 意味分かんない」
私は言うけれど……
「休み時間も出来るだけ、日和の教室に行く。誰がやったか知らないけど、二度と日和にこんなことさせない」
飛鳥がこの目をしてる時は、誰が何と言っても聞かない。
でも……
「休み時間ごとに何しに来るのよ!? そんなの迷惑だからやめてよ!」
そんなことされたら、前田さんたちはさらに怒るに決まってる。
「日和が心配なんだ」
飛鳥の気持ちは嬉しいけど……
「でも、ダメ! 帰りは待ってるから、休み時間は来ないで」
ほんとは帰りを待つのもしたくない。行きも帰りも一緒だなんて知れたら、また反感を買う。
私たちは、平行線のまま電車に乗る。
「えっ、それは持てるよ。大丈夫」
私はそう言うけれど、飛鳥は反対の手に持ち、返してくれない。
「これ重いじゃん! 何、入ってんの? 濡れた制服?」
飛鳥は遠慮なく袋を開いて中を覗く。
私は慌てて袋を取り返そうと手を伸ばす。
「ちょっと、女の子の荷物を勝手に見るなんて最低! もし中身が下着だったらどうするの!?」
私は必死に抗議しながら、取り返そうとするけど、届かない。
「女の子の荷物なら見ないよ。でも、日和の荷物はいいだろ?」
悪びれもせず、そのまま2人分の荷物を持って歩き始める。
「は? どういうことよ?」
私は追いかけながら尋ねる。
「一緒に風呂にも入ったのに、何、恥ずかしがってんの?」
飛鳥に言われて、一瞬固まった。
「はぁ!? そんなの小学校に上がる前じゃない! 人が聞いたら誤解するようなこと言わないでよ!」
信じらんない、もう!
私はプイッと顔を背けて先に歩き始める。
けれど、足の長い飛鳥は一瞬で追いついて横に並ぶ。
「明日から、帰りも一緒に帰るから」
飛鳥が言う。
「は? 飛鳥は部活あるじゃない。私、帰宅部なんだけど」
今日はたまたま日直とバケツの水を掃除してて遅くなっただけ。
「そんなの、知ってるよ。だから、俺が終わるまで、図書室で勉強してろよ」
当然のように言う。
「なんでよ? 意味分かんない」
私は言うけれど……
「休み時間も出来るだけ、日和の教室に行く。誰がやったか知らないけど、二度と日和にこんなことさせない」
飛鳥がこの目をしてる時は、誰が何と言っても聞かない。
でも……
「休み時間ごとに何しに来るのよ!? そんなの迷惑だからやめてよ!」
そんなことされたら、前田さんたちはさらに怒るに決まってる。
「日和が心配なんだ」
飛鳥の気持ちは嬉しいけど……
「でも、ダメ! 帰りは待ってるから、休み時間は来ないで」
ほんとは帰りを待つのもしたくない。行きも帰りも一緒だなんて知れたら、また反感を買う。
私たちは、平行線のまま電車に乗る。