大安吉日。私、あなたのもとへ参りますっ!
***


 日織(ひおり)をひとしきり抱き締めたあと、男がくるりと羽住(はすみ)の方へ向き直って。


「――っ!」

 思わずその迫力に気圧(けお)されて、一歩後ずさってしまった羽住(はすみ)である。

 だけどそこは、自分も「男だ」という矜持(きょうじ)がある。何とか下腹にグッと力を込めて、その場に踏みとどまった。

 留まったのだけれど――!
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