大安吉日。私、あなたのもとへ参りますっ!
***


「とりあえずこちらへ」

 眼鏡を外してソファー前のローテーブルに置いた修太郎(しゅうたろう)に、日織(ひおり)はゾクリと肌が粟立ってしまうような冷たい視線を送られる。

 そんな修太郎から彼の方へ来るよう手招きされた日織は、自分の方へ差し伸べられた夫の手を取るべきか否かを戸惑い、呆然と立ち尽くした。
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