second love secret room クールな同僚医師の彼に溺れる女神:奥野医師&橘医師特別編完結
なんなんだ、この独占欲丸出しのこの男は・・・
伶菜さんへの溺愛ぶりが言葉だけでなく、表情からも嫌という程伝わってくる
この男にどれだけ恋心を抱いてもそれは絶対に叶うことはないだろうと思えてしまうぐらい
学生時代にずっと思っていた“奥野さん、こんなヤツやめとけ”の相手である日詠さんは、見知らぬ女に拾われるようなだらしない男だからやめとけだった
でも、今は奥野さんに“伶菜さんのことしか見えない視野の狭い男だからやめとけ”と言えるぐらい
そういえば、うちの病院へ入職当日に南桜病院に人事異動がかかった新人臨床心理士がいたって話を奥野さんが恨めしそうに語っていたっけ?
その時の彼女は“独占欲もほどほどにしろって!”って溜息もついてたな
もしかして・・・
『以前、うちの病院に来るはずだったのは、奥様だったのでは・・・?』
「あ、はい。すみません・・・様々な困難を乗り越えてきた彼女がどうしても必要で。」
とうとう頭まで下げ始めた彼。
彼の今の言葉で、ただ伶菜さんと一緒に居たいだけという理由で彼女を異動させたのではなく、臨床心理士としての彼女の能力やこれまでの人生経験を評価しての異動だったということが感じられた。
陽菜ちゃんのこれまでの診察を通じて、伶菜さんはまずは何事も受け入れてから考えて行動するという人であることは俺も知っているから、臨床心理士の彼女を欲しがるのも理解できる
奥野さんが、臨床心理士である伶菜さんを取られることを悔しがるのもわからなくはない
日詠さんの長年の想い人が伶菜さんであるにも関わらず、それでも、奥野さんが臨床心理士としての彼女が欲しいという気もわかる
でも、欲しがっても、日詠さんは絶対に伶菜さんを手放さない
森村が同じようなことを言っていた理由が本当にわかる
こういう臨床心理士、他にいないかな・・・
これからのうちの周産期センターの未来を担う人材だからこそ、自分の目で見て選びたいけれど、人事なんてやったことないからどうしたらいいのかわからない
だからここに来た
遺伝相談室を立ち上げて軌道に乗せた人物である日詠さんに・・・
彼のその経験と知恵を授けてもらうために・・・
『返せないのならば、俺に授けてくれませんか?』
「ダメです。」
『即答?』
「もちろんです。橘先生に伶菜を貸して、彼女があなたに惚れたりしたら・・・」
『は?俺にですか?』
「陽菜の検診から帰ってくると、伶菜が陽菜に話しかけているんですよ・・・“今日も橘先生、優しくてカッコ良かったね!”って。」
『・・・・・』