second love secret room クールな同僚医師の彼に溺れる女神:奥野医師&橘医師特別編完結



『は?誰のために?』

「奥野さん・・ですけど。」


でも、声だけははっきりと聞こえる。
彼は躊躇い一切ゼロなはっきりとした返答をしているから。


『なんで?』

「なんでって・・・寒そうだから。」


ブラック橘
もっと計算高い返答をしてくるんじゃないの?

返礼品は小児科ドクタールームの当直用にカップ麺1年分とか
産婦人科の後輩女性医師を紹介してほしいとか
そういうのを求めてくるんじゃないの?


『今日は偶然寒いけど、ストールを買ってあったなんて、週間天気予報でも見てたの?』

「偶然じゃないですよ・・・クリスマスプレゼントです。」

『・・・誰の?』

「だから、奥野さんへの。」

『な、なんで?あたし、橘クンにあげるものなんて何も持ってないのに・・・』


相変わらず淀みのない彼の返答。
あまりにもハッキリしすぎていて、騙されているに違いない
そう思ったのに


「・・・わかりました。じゃあ、こうやって答えます。」






ちゅっ!



薄暗い屋上、クリスマス用LED電飾が点滅を繰り返している不安定な照明状況の中、
恋愛想定外なはずの、新生児科医師である橘クンに

真正面からキスされた。



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