second love secret room クールな同僚医師の彼に溺れる女神:奥野医師&橘医師特別編完結
『奥野さんに電話・・・・あ~俺、電話かけてもらうようにお願いしたんだっけ。』
スマホを手にとったのに、彼女に電話番号を聴くことを忘れたことにがっかりしていた時、手の中にあるままのスマホがぶるぶると揺れた。
『電話、来た。』
いつもは電話応対なんて面倒臭いはずの俺なのに、高揚感に包まれながらディスプレイに目をやる。
そこには期待外れの“森村優”との氏名表示アリ。
『こんな時に期待させるなって・・・』
いつもタイミングが悪い時にヤツから電話がかかってきた時は一度はスルーする。
ヤツは急用な時、しつこいぐらいコールを繰り返すから。
でも、今日はこっちも言いたいことがある。
『ちょうど良かった。言っておかなきゃいけないことがあるからな。』
俺はスルーすることなくちゃんと通話ボタンにタッチした。
『もしもし。』
≪あ~オレオレ。≫
『詐欺なら切るぞ。』
≪おい、バカ!!!!森村だ。≫
予想通りのお気楽な応対。
俺はこいつに一言言っておきたいことあるのに・・・だ。
『知ってる・・・というか、お前、どういうつもりだ?』
≪お礼とかないの?動画。めでたいことだから橘にも見せてやってって・・・奥野さんにお願いしておいたんだけど。≫
なんだよ、それ
奥野さんにお願いしておいた・・だと?