恋と旧懐~兎な彼と私~
消えないしこり

落ち着き,諦めのグレー

それは夕方のこと。



「なんでいんの? はっキモ」



たまたま自販機で出会った暁くんと一緒に帰えることになり,ルンルンだった私は彼にあってしまった。

暁くんに聞こえないように呟かれたそれに私の心が一瞬冷える。

でも,今のは多分私が悪い。

過剰に反応してしまったから。

どうして,ここに……

波玖(はく)

彼は偏差値がそれほど高くないにしても,普通科に入れるだけの学力はない。

おそらく毎年定員割れしている,伊希もいるもう1つの科に入ったのだろう。

そっちには他にも男女数人いるはずだ。

中2,中3でクラスが離れた時みたいに,気にしない風を装えば良かった。

今もクラスが違うけど,また気が向いたようにして悪口言われたりするのかも。

繕った冷静さの中で,そんな風なことを想像する。
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