愛と呪いは紙一重
硝子の言う通りになったことに、恵は驚いてしまう。どう見ても悪霊にしか見えなかった愛が拓人を殺さないこと、自首すること、まるで硝子は未来を見ていたかのようだ。

「……どうして悪霊じゃないとわかったのか、ちょっと聞いてみようかな」

事件が闇に埋もれてしまわなかったことに対する感謝も込めて、ケーキか何かお菓子を持って行こう。そう恵は考えながら席に座る。

自分と同じ霊感を持った人間との出会いが、恵の人生を少しずつ変えていっていた。












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