虹色の歩み
Ⅰ.私から見方が消えるまで

私と周囲の扱い

私は、金八先生でトランスジェンダーが取り上げられる少し前の寒い季節、昼過ぎに生まれました。

つけられた名前には、いくつかの由来があるそうです。
では一体、当時家族が描いた「私」の将来像とはどんなものだったの?
"あの時、描いた未来とは違うよね。期待に応えている「私」ではないよね。"


そんな私でも、生まれてきてよかったと思うことはたくさんあるから、産んでくれたことに感謝。

でも、家族にとって迷惑な存在なのかな。


どう関わっていいのかわからない。

生まれてこなきゃよかった。

化け物。

気持ち悪っ。

なんでこんな子に。

みんなの笑いものになるよ。

ちょっと頭おかしくなったんよな。

小さい頃は、そして、声を上げられ、手をあげられる日々。

もう無理して明日を迎えなくてもいいんじゃない?
そう思って布団の中で静かに泣く日々でした。


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