好みの彼に弱みを握られていますっ!
6.私を巻き込まないで下さいっ!
「おはよう、()()()()()。来てくれたんですね。昨夕ここのモーニングをお勧めしておいて本当に良かった」

 コーヒーカップを握りしめてテーブルに伏せるように隠れていた私に、

「あれ、実は僕にとってもある種の賭けだったんですけど……保険にギフトカードを付けたのが功を奏しましたかね」

 付け加えるように、にこやかな声が降ってくる。

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