俺の気持ちに気づけよ、バーカ!


「姉ちゃんってさ、
 クリスマスイブのバイトって
 朝から夜までだよね?」


「毎年、休みないもんね」と
 勝手にうなずく亮くんに

「土曜日のイブだけ
 お休みして良いよって言われたんだ」

私は、店長の心遣いを説明する。



「4月から私、
 カフェの正社員になるでしょ?
 来年からはもう
 クリスマスは休めなくなるから、
 今年のイブだけ特別に休んでいいって」

「な~んだ。
 姉ちゃんだったのかよ?」

「えっ?」

「コーチと約束があるんだろ?」


桜ちゃんとの約束?


「なんのこと?」

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