俺の気持ちに気づけよ、バ~カ!


拳を振り

熱のこもった瞳で
力説されちゃったけど

「そんなことないと思う。
 モテたことないし……」

私は、首を傾けずにはいられない。


「どんだけ俺に
 嫉妬させる気だよ」

「だって本当のことだもん」

「もっと彼氏を安心させろよな。
 バ~カ!!」


冗談交じりに笑う
桜ちゃんは、
軽く私のおでこを突いた。


他の人から言われたら
絶対にムッときちゃう
言葉なのに

桜ちゃんの口から飛び出す
『バ~カ』は、
いつも優しさが溢れている。


お揃いの指輪か。

私は一生、桜ちゃんのもの。

永遠の愛を誓い合う証みたいで
嬉しいな///

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