俺の気持ちに気づけよ、バーカ!


「ごめん。
 突然泊まりに来てとか
 迷惑だったよね?」

「……ぃや」

「気にしないで。
 断られるってわかってて
 聞いてみただけだから」


はぁ?

俺が璃奈の家に
泊まるのが迷惑だって、
本気で思ってるわけ?


「桜ちゃん、今日はここで
 バイバイでいいよ。
 雨璃さんのお屋敷
 ここからの方が近いでしょ?」


何それ。

こんな夜中に
璃奈を一人で
家まで帰すわけねぇじゃん。


「ほら、桜ちゃん立って」


しゃがみ込む俺に伸びてきた
璃奈の細い手。

俺はがっしり掴み
璃奈の手を
思いっきり引っ張った。


バランスを崩し
俺の前にしゃがみ込む璃奈。

誰にも渡したくなくて
両手できつく抱きしめる。


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