【コミカライズ】騎士様と合コンして狙い撃ちしたら、まさかの恋仲になれちゃいました。もう離れたくないと縋るので可愛すぎてしんどい。
「ありがとう……これ。もう亡くなったお父さんの色なの。大陸の船乗りだったのよ。今はもう記憶も朧げだけど、優しかったのはなんとなく覚えているの」

「そっか……俺もエレノアのお父さんに、会いたかった。会えなくて、残念だな」

 シャーロックはこういう話を聞いた時のお決まりの、慰めの言葉も謝罪の言葉もどちらも使わなかった。私は、なんだかそれがすごく嬉しかった。

 それは、決して悪いことではない。世の中の当たり前の対応だ。けど、幼い頃からそうされる度に、私はどこか釈然としないものを抱えていた。

 お父さんとお母さんが事故で亡くなってしまったのは、もう仕方のないことだ。残された幼い私は、その時の記憶が曖昧になってしまう程に悲しみ落ち込んでいたらしい。けれど、それを乗り越えて、ただただ感謝と愛情だけが残る今。

 彼ら二人の話をして、慰められたり謝られるのは何か違う気がしていた。

「シャーロックって……本当に、実在してる?」
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