優しくない同期の甘いささやき
祥太郎の手は、私のブラウスのボタンを上から外していく。三つ目のボタン外しにかかったとき、その動きを止めた。

鏡に映る私は、下着まで見えている。


「なにしようとしてるの?」

「脱がしてあげようと……風呂、入ろう」

「まだお湯、入れてないよ?」

「あー、そうだったな」


祥太郎は外したボタンを嵌めて、キッチンの方へと向かう。

キッチンにある給湯器のリモコンを操作する音が聴こえてきた。キッチンに私も行くと、彼から冷たい水の入ったコップを渡される。


「酔いを覚ませよ」

「もう覚めてるけど。でも、喉乾いてた」


受け取った水を半分ほど飲むと、取り上げられた。残りを祥太郎が飲み干す。

まだ飲もうと思っていたのに、飲まれてしまった。


「もう少し飲みかった」

「そうだったのか……ほら」


再び水を注いだコップを差し出した。取ろうと手をだしたが、コップは上に上がった。


「もう、意地悪しないでよ」

「美緒がかわいくて、つい。ごめん、ごめん」


彼は笑いながら、私にコップを握らせた。
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