500文字恋愛小説
№68 チョコレート2
放課後ひとり、音楽を聴きながら彼の委員会が終わるのを待ってた。

教室に差し込む夕日。
大好きな音楽。

「なに食ってんの?」
 
急に目の前に現れた彼に驚いた。
イヤホンを外して彼を見上げる。

「チョコレート」
 
パキン、板チョコに噛みついて折る。
もぐもぐ食べてる私を彼は肘をついてみてる。

「なに?
食べる?」
 
パキン、再びチョコを折り、くわえたまま彼の顔を見た。

「食う」
 
それじゃあと、チョコを手で折ろうとしたら、間近に彼の顔。
目を見開いたまま固まってる私にかまわず、彼はくわえていたチョコを、唇をふれさせて奪い取った。

「な……」

「ん?」

「学校でこんなことするなー!!!」
 
火が出そうなほど熱い顔で怒ってる私に彼は余裕で、余計にむかついた。
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