偶然から始まった恋の行方~敬と真理愛~
「お待たせしました、検査の結果がそろいました」
30分ほどして、副院長先生が現れた。

検査の結果は当然異状なしで、投薬も今後の受診もせずにすみそう。
よかったこれで帰れるとホッとしていると、

「一応お家にも連絡したので、もうすぐ高城先生がみえますからね」
「えっ」
固まった。

まさか家に連絡されるとは・・・


「真理愛ッ」
キーンと響くお母さんの声。

駆け寄るお母さんとその先にいる私をみんなが見ている。

「あなたはどうして問題ばかり起こすのよっ」
「ねえ、ちょっと」
落ち着いて。そう言いかけた私を
「昨日だって外泊するし、博之さんもすごく心配していたんだから」
「それは、」
今ここで言わないでほしい。

「真理愛ちゃん、大丈夫かい?」
「ええ」

今日が休診日のおじさんも一緒来たみたい。

「高城先生、真理愛さんにケガをさせてしまって申し訳ない」
「大きなケガもないようですし、小鳥遊先生はお気になさらずに」
おじさんも副院長先生も謝りあっている。

当事者の私としては、すごく居心地が悪い。
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