たすけて!田中くん


「あ、あの田中くん」

とんっと、胸を叩くと少しだけ田中くんが顔を離す。

そして意地悪な笑みを向けられた。


「せめて、その……違う味に……」

おずおずと言うと、わざとらしく田中くんが首を傾げる。


「なに? もっとしてほしい?」

「ち、ちが……っ!」

「黙って」

どうやら私は、田中くんには敵わないようです。




本編 完
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