たすけて!田中くん


「お前さー……本当どうしてくれんだよ」

「ご、ごめん田中くんをレモンミルク死させるなんて!」

「……どんな死に方だよ」

この阿保で意味不明で、世話のかかる喜久本凪沙からいつの間にか目が離せなくなっていた。

俺にはこんな感情、不要だと思っていたのに。


「喜久本」

「ん?」

多分、鈍感な喜久本は俺の気持ちなんて気づかない。
それなら、できるだけ長く隣にいたい。


「ありがと」

学校生活が楽しく思えるのは、喜久本のおかげだ。


「もしかして……レモンミルク、好きなの? 私のも飲む?」

「飲まねーよ!」

……なんか腹立つから、本人には言わないでおこう。



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