【5/10書籍2巻3巻同時発売】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「何故だ! なんで、お前が選ばれ、僕が選ばれなかった! 英雄と呼ばれているのは、僕だったかもしれないのに!」

 今までの恨みをぶつけるようにジャックは剣を振るった。リカルドは何も言わずに涼しい顔をして受け流している。大きく踏み込んで勝負をかけたジャックの隙をついて、リカルドが正確に柄を腹に打ち込んだ。ぐらっと体を倒してジャックは倒れた。昏倒しているのか、起き上がってこない。 ほっと息をつく。もう夜明けに近くなっている周囲に目を凝らせば、ガヴェアの魔法使い達を捕縛している他の竜騎士達の姿が見える。

(良かった、助かったんだ……)

 スイレンはリカルドにもう一度背中から抱きついて、他でもない彼が生きていて無事なことを感謝した。
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