離婚するはずだったのに記憶喪失になって戻ってきた旦那が愛を囁き寵愛してきます
 夜のパーティーが始まり、お客様の足はかなり少なくなった。


「この後は、殆どお客様は、見えないだろうから、休憩するか」

 チーフが、コーヒーとクロワッサンのサンドウィッチを手渡してくれた。

 コーヒーを一口飲んで、思わず顔を顰めた。

 「ンゥッ」
 
 疲れからか、いつもは美味しいと感じるコーヒーも、香りが鼻につく。

 ここ最近は、離婚の事もあって尚更、食欲がなく、胃の調子も悪い。


「大丈夫か? 着いたそうそうハードだったからな」

「これが後、二日続くのか……、やりがいあるな…… 」

 私が呟くと、チーフが笑い出した。

「プッハッ……ハハッ! それでこそシーちゃんだ! その調子で後二日乗り切れよ! 」

 チーフと会話した事で、少し緊張感が取れ、一口だけでもと、サンドウィッチに、かぶりつこうと口を開けた。


「シエナさんっ?! 」

 私の名前を呼ぶと、バタバタッと慌てた様子で、近づいて来る人がいた。








 
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