(完)28歳の恋愛事情
頭を掻きながらデスクに戻ると、すぐに奈帆が声をかけてきた。





「椎名君なんだって?」




「やっぱりあの子遊んでる!うちに来いとか言うんだよ!?それも断る隙も与えてもらえなかった」




「いいじゃんいいじゃん!椎名君の家に行けるなんてすごいことだよ?この会社の全女性の憧れだよっ」




「全じゃないよ。わたしは違うし。それに強引すぎ…」




「ん〜、それぐらい強引じゃないと茉希は堕とせないからね〜」




「どういうこと?」




「んーん。こっちの話し。とりあえず椎名君ち、絶対行くんだよ」




「っはぁ……気が重い」






でも……あ、そっか。



用事がある。って断ればいいのか。
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