和服御曹司で俳優な幼馴染に、絶対溺愛されてます

(本当なら、オーダーメイドが一番だけど、さすがに夏祭りまでの期間が短い)

 仕立て上がりの着物の中から、リュウセイに似合うものをミサは選んでいった。

「母さんの意図としては、和服を島の若者にも広めてほしいみたいだったな」

「それなら、絽や紗だったり絹の布地のものは避けようかしら?」
 
 絽や紗は準礼装なり略礼装なりで使用され、格式が高いものは金銭的にも高い。
 ミサは唸る。

「麻素材? ……夏着物じゃなくて、もう思い切って浴衣にしようかな?」

 狙いを浴衣に定める。

「う~~ん、リュウちゃんは身長も高くてカッコいいから、明るい色も似あうけれど、シックな色も似あうね」

 幼馴染の彼に色々試着してもらう。結果的に、彼に良く似合う青い色の浴衣を選んだ。一緒に帯や下駄などもトータルコーディネイトしていく。
 一式そろえると、ミサはリュウセイに向かって叫んだ。

「じゃあ、これで! リュウちゃん着てちょうだい!」

「さすが早いな、ミサ」

 いったん彼女は部屋を出ることにする。
 しばらくすると、部屋の中から彼が彼女を呼んだ。

「浴衣の着方を忘れちまった。ミサが着付けてくれないか?」

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