※ちょろい私に本当の恋を教えてくださいっ



「ちょ、星咲く」





ぶわっとまた顔が真っ赤に。



身動きが取れず、押すこともできない



まるで拷問だよ、星咲くん



恥ずかしすぎる




「おさまっちゃったね、夢乃サン」



もう真っ赤になりすぎてクラクラしてしまいます




「キャパオーバーです星咲くん…」



どうしたらいいの…




分からないよ、星咲くんの行動。





自分のおでこが星咲くんの胸板に


トンと触れた





その瞬間、またフワッと柑橘系の香り




赤面のせいか、星咲くんの匂いのせいか、



星咲くんの言葉のせいか、





もうクラクラして自分で立つので精一杯





「は、はなしてよ、星咲くんっ」





「そんな顔されながら言われても」





「うっ、いつもの事だと思ってよ」






「いつにも増して真っ赤になって。どーしたの?」






なんでこんな聞き方するの、意地悪!






はははっ、ごめん
思った以上に可愛くてなかなか離せなかった







そーいうこと軽く言わないでよっ






駅についても、自分の部屋に入っても、




顔の熱が下がることはありませんでした。
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