約束のひだまり
 お風呂や歯磨きなど一通り終わらせて自分の部屋に戻ると、スマホがなった。零からのメールだった。


 三咲、大丈夫か?
三咲はもっと人を頼っていいんだよ。
誰かに迷惑かけないように、心配かけないようにって思ってるんだろうけど、
三咲の迷惑の基準は低すぎる。みんな、三咲の力になりたいって思ってるよ。
三咲がクラスメイトみんなを大事に思っているように、みんなも三咲のこと
大切に思ってるし、三咲のこと大好きだから。
辛いことは、一人で背負わなくていいんだよ。
もっと頼って。俺らは頼られると嬉しいから。
同じクラスの仲間やん?遠慮しないでよ。


 涙が溢れて止まらなかった。次から次に頬を伝い、服の裾をぬらしていく。今まで誰にも言えなかった。ずっと一人だった。本当は誰かに話したかった。言おうとしてもなぜかのどのあたりで言葉が出てこなくなる。でも零には、なんだか言えるような気がした。クラスメイトは本当に素敵な人たちばかりで、私は本当に友達には恵まれてるんだと改めて実感する。まずは零に話してみよう。明日、話そう。


零、ありがとう。
そう言ってくれて、本当に心強い。
明日の放課後、付き合ってくれませんか?


もちろん。
じゃあまた明日な。
ちゃんと寝なよ。
おやすみ、三咲。


涙を拭って、私はそのまま眠りについてしまった。頬の涙はどこか温かく感じた。
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