幼なじみは最強総長〜同居したら超溺愛されました〜

不覚にもキュンと胸が甘く響く。


こんな時でも、朝陽にしか意識がいかない。



「じゃー、行くぜ!」


「望むところだ!」


「うぉぉぉ!」



山本の掛け声が開始の合図になって2人とも一斉に走り出す。


ーパァン!


お互いの拳と手のひらがぶつかって乾いた音が響く。朝陽の目はまっすぐ山本を見据えていた。



「ちっ……」



山本が舌打ちをしたかと思えばするりと朝陽の目の前から離れる。


え、何をする気なんだろう。



「うおっ!」



後ろから攻撃しようとしたのか背中を狙ったようだけど朝陽はサラリと交わす。


ゴクリ、と固唾を飲んで闘いの様子を伺う。



「山本、これで最後だ」


「うわぁぁぁ!いってぇ………」



朝陽は山本の背中に回ると腕でゴツっと一発お見舞いすると、山本はドサッとその場に倒れる。


…………終わっ、た………?
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