シークレット・ウェディング
「もしかして今まで……」
「バイトと仕事探しで忙しかったんだよ。梓沙と過ごせなかったのは悪いと思ってるけど」
遼は私との約束を守ってくれようとした。
『幸せにする』という約束を。
バツが悪そうに私の顔をチラチラと見る遼に『好き』が溢れて、冷えきった心が満たされていく。
ああ、これが恋なんだ、なんて改めて思ったりして。
「私、神田梓沙は夏川遼を一生愛します!誓います!」
「え、ちょ、なにいってん──」
「遼は? 誓う?」
「えっと……誓います! 梓沙を愛します!」
世界に一つだけの最高に幸せな結婚式で。
私たちは永遠の愛を誓った。
それから大きく深呼吸し をすると、お互いに示し合わせたように向き合う。
──平凡でつまらない人生。
そんな日常が続けばいいと思ってた。別に特別なことなんて起きなくてもいいって。
でもそんなことなかった。遼と出会えて間違いなく私は幸せだったから。
もうすぐ結婚式も終わり。
ここから始まるのは私たち二人が紡ぐ新しい物語。
今、結婚式を締めくくる最後に。
──最高に濃厚な誓いのキスを。
「バイトと仕事探しで忙しかったんだよ。梓沙と過ごせなかったのは悪いと思ってるけど」
遼は私との約束を守ってくれようとした。
『幸せにする』という約束を。
バツが悪そうに私の顔をチラチラと見る遼に『好き』が溢れて、冷えきった心が満たされていく。
ああ、これが恋なんだ、なんて改めて思ったりして。
「私、神田梓沙は夏川遼を一生愛します!誓います!」
「え、ちょ、なにいってん──」
「遼は? 誓う?」
「えっと……誓います! 梓沙を愛します!」
世界に一つだけの最高に幸せな結婚式で。
私たちは永遠の愛を誓った。
それから大きく深呼吸し をすると、お互いに示し合わせたように向き合う。
──平凡でつまらない人生。
そんな日常が続けばいいと思ってた。別に特別なことなんて起きなくてもいいって。
でもそんなことなかった。遼と出会えて間違いなく私は幸せだったから。
もうすぐ結婚式も終わり。
ここから始まるのは私たち二人が紡ぐ新しい物語。
今、結婚式を締めくくる最後に。
──最高に濃厚な誓いのキスを。


