いつでも側に〜一途な両片想い〜
 次は、鈴の父親だ。

 まだ、二人は再会を果たしていない。

 鈴の父親には、兵藤アカデミーの社長室に来てもらった。このあと、仕事が終わった鈴が来る予定だ。

「こちらまでお呼び立てしてすみません」

「いえ。鈴と会わせていただけるだけで感謝です」

「鈴さんが来る前に、私からお話が」

「何でしょう?」

「鈴さんの十八歳の誕生日に入籍したいと考えております。結婚をお許しいただけますか?」

「……。許すもなにも、私は一目兵藤さんを見たときから、鈴を託すならあなたしかいないと思っていました。鈴の父親とは偉そうに言えないが、鈴のことをよろしくお願いします」

「ありがとうございます。必ず幸せにします」
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