キレイで頭が良くても、振り向いてもらえない女
はじまり

瑠璃子のイメージ

「おはよう!」

 三田瑠璃子は明るく挨拶をした。瑠璃子は高島第2高校の2年。今まで成績は学年2位をキープしている。

 容姿も普通より上で胸もそこそこある。

 ただのクラスメイトよりも彼女として声をかけられてもおかしくない。

 なのに……

「おはよう、三田。今日も頑張ろうぜ」

 隣の席に座っている黒川琢磨が親指を立てて挨拶をする。

「こんなかわいい女子が挨拶してるのよ? なにもないわけ?」

「なにもってなんだよ?」

「だから、好きになるとか……」

「冗談。あり得ねぇって」

「そんな」


 瑠璃子のクラスでは普通の女子が恋愛対象として見られているみたいだ。

「私はただのクラスメイトのレベルなの?」

「何て言うか、手が届かない(・・・・・・)的な?」

「高嶺の花ってこと?」

「うぬぼれるなよ」

「えっ?」

怖い(・・)ってことだよ」

「なに言って……」

 瑠璃子は琢磨から一命の紙を渡される。

「それ、書いたの、お前だろ?」

 そこには、あり得ないことが書いてあった。
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