キレイで頭が良くても、振り向いてもらえない女

イメージ挽回

 休み時間から、瑠璃子はイメージを挽回するために、紙に『私はやってない』と書いて、黒板に貼った。その効果は……

「何、これ?」

 瑠璃子の机の上に『嘘つけ』とか『汚い』と言った紙が置いてあった。犯人もすぐに分かった。

「あんた、どういうつもり?」

「どうもこうもないさ」

「?」

「あんたのことが気に食わないんだよ」

 私怨? ばかみたい。

「まさか、それだけであんなこと書いたって言わないわよね?」

「瑠璃子、あんたに現実ってものを教えてやるよ。たとえ、きれいでも人気があるとは言わないんだよ!」

「それって、やっかみ?」

「! とにかく、あんたに好きな人はできない!」

「俺からも言わせてくれ」

「何、琢磨? 何かあるわけ?」

「おまえ、バカだろう」

「なんですって?」

お前のせいで(・・・・・・)瑠璃子の人気が下がったんだよ」

「くっ」

 その女子は悔しそうに唇をかみしめる。
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