あやかし戦記 闇の中の流星
「大丈夫、私たちはあなたたちを助けに来たの」

イヅナが優しく言い、レオナードが「よく頑張ったな」と笑って二人の頭を撫でる。

「君たちのことは僕たちが守る。だから、もう怖がらなくていいんだよ」

ヴィンセントがそう言った刹那、双子は声を上げて泣き出した。イヅナは抱き締める腕に力を入れ、「頑張ったね」と声をかける。

双子の少女の名前はミシェルとミラと言い、年齢はまだ六歳だった。二人はイヅナの腕の中で泣き続け、疲れてしまったのか深い眠りに落ちていく。

「チェルシーさんたちに知らせる」

アレス騎士団で保護するために、レオナードが式神を飛ばす。その様子を見ながら、イヅナは眠った双子の頭を撫でる。

再び戦う時は、少しずつ近付いてきていた。












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