俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜

「やっぱお前、最高だわ」


 それはどこか暖かいような親しみの持てる笑みで。思わず顔に血が昇る。
 玲二は恐ろしいほど端正な顔立ちをしている。そんな男の柔和な笑みが私の感情を突き動かさない方がおかしい。
 今までに見たことがないような表情に対し、私は感情を表にしないことに必死だった。

 だからこそ、気付くのが遅れたのだろう。


「……んっ!」
 
 眼前には整いすぎた顔。
 そして生暖かい熱を訴える唇。

 これは紛れもないキスだった。
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