初恋は海に還らない
「おい、都。もう九時だ」
「……は、理玖?」
「暗いな。人でも死んだ?」
「洒落にならないんだけど……なんで来たの」
「洸に行けって言われた」
「……そう」
私は溜息混じりに答える。
洸と会わなくなり三日が経った。もう夏休みも終盤だ。
どんな顔をして会いにいけばいいのか分からないし、自分の発言で傷付けてしまったと自覚していたから余計だった。
私が自殺しようと思った要因は解決できる物だ。けれど、洸は違う。簡単に取り除ける物ではない。