初恋は海に還らない



 けれど、洸が私に死んでほしくないと思ったように、私も洸に死んでほしくないと思う。


 自分勝手な願いだと分かっているけど、洸が好きだから、この先もずっと生きていてほしいと思う。笑っていてほしいと思うの。


 すると、自然と心の声が零れ落ちていた。




「……私も、私だって洸に生きてて欲しいよ」


 
 遠くで、雷が地響きのように鳴っている。雨の勢いは増すばかりだ。そして、洸はとても傷付いた表情をして、声を振り絞った。



「ごめんな、自分勝手に生かしたくせにこんな風に隠し事して……裏切って」
「洸っ」
「……今日は帰れ」



 私と洸の間に、分かりやすい一線が引かれた。




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