片恋リグレットに終止符を.
「じゃあ、私はこれで」
たった数時間、再会した菜々が背を向ける。
いいのか、これでさよならで。
いいのか、あの日のことを謝れない俺で。
焦りと躊躇と緊張がぐちゃぐちゃになって、心音が暴れだす。
「…菜々、っ」
きっと、頭の中は全然まとまってない。
だけど、ここで逃したら、俺はもう一生、菜々のことを忘れられない。
「え……、碓氷くん?」
「少し、話がしたいんだ」
俺にとって、これが最後。
いいかげん向き合えって、そう言われている気がした。