犬系男子が可愛くてたまりません
亮介の嫉妬

「練習後は美味いなあ」

亮介は仲間に呑ませられた

ピンポン、ピンポン、ピンポン

真由香の部屋だ

インターホンのカメラには頭だけ映っていた

時間は夜中0時を回ったところだった

真由香の家を知っているのは亮介だけ……

「ちょっと何時だと思ってるんですか?
1回押せばいいです」

「ごめん」

「近所迷惑だから早く入ってください」

亮介は部屋に入ると真由香に抱きつきキスをした

「うっ……」

重いし、お酒くさい……

真由香は必死で押し返した

「お酒くさい!真由は未成年ですよ!」

真由香の声を聞くと亮介はすぐ離れた

「ごめんね」

クルッと回ると玄関を開けて帰ろうとする

「ちょっと、亮介さん?どうしたの?」

「何でもない」

「なんでもない事ないでしょ?

こんな夜中にくるなんて」

「ごめん、だからもう帰る」

ハァ……

真由香は亮介の腕を引っ張った

「どうぞ」

亮介は泣きそうな顔で真由香を見る

ゆっくり靴を脱いで真由香の部屋へ入った

小さなテーブルの前にちょこんと正座する

真由香はコップに水をくみ亮介の前に置いた

「正座して、謝ることがあるんですか?」

「真由……僕を振らないで……」

「え?」

「やっぱりサッカーを優先するから僕とは無理?

もう嫌になった?」

「急に何を言ってるんですか?」

「今日……見たんだ、男の人といるところ」

「今日は多恵ちゃんとご飯食べに行くって言ったでしょ?」

「焼き鳥屋から出て来たとこ見たんだ

ちょうどサッカー部の練習の後、飯食いに街に出てて」

「先輩なんだから声掛けてくれてもよかったのに」

「でも……」

「それで、たくさん呑んだんですか?」

亮介は頷いた
< 67 / 157 >

この作品をシェア

pagetop