幼なじみマリアージュ～偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました～

三人で待つコト数分後、オペ室の中から産声が聞こえた。

「あ…無事に産まれたわね…祐斗君」

お義母さんは口を覆い、涙が溢れた。
赤ちゃんの誕生で緊張の糸が解れたんだろう。

「はい…産まれました…」

パパになった喜びに心は弾むが、結は大丈夫なのか…どういった状態なのか気がかりだった。

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身長は四十六センチ、体重は二千六百三十グラムの男児。
結よりも先に赤ちゃんと保育器越しに対面した。
「もっと小さいかと心配したが…大きいな」

「妻の状態は？」

俺は新生児科医担当医師の槇村遥先生に訊いた。
槇村先生が妻帯者だと此処で初めて知った。

「大丈夫ですよ…懸命に頑張っていますから…安心してください。だから、この子の為にもご主人も気をしっかり持って下さい」